厚生労働省が定めている介護施設の見守りロボットの定義は、3つの要素を持っているものとされています。その定義は、情報を感知して判断をし、動作するものです。介護施設での従来の見守りシステムでは、シートセンサーの場合、利用者の体重によって圧が変わることで動いたことを感知するまでを知らせるというものでした。見守りロボットは、これに加えて利用者の行動を予測したり、行動の発生を分析するまでを行います。
たとえば介護施設の利用者の動きから、転倒につながる動作を予測して検知したり、緊急時に優先順位の判断を行ったりします。介護施設の夜間の見守りの場合、スタッフが定期的に見回り、その都度利用者が気になって目を覚ましてしまう場合があります。そこで、見守りロボットが動きを予測したタイミングで、スタッフが見回り訪問出来たとしたら、利用者も睡眠を邪魔されることなく、スタッフも余分に見回りをする必要がないので負担軽減になるという訳です。
また、見守りロボットは常時データ収集が行えるので、蓄積データから利用者一人一人のリスク回避の対策も立てやすくなります。バイタルセンサーロボットは、ベッドの下に敷くことで心拍や呼吸などのバイタルチェックを常時行います。このシステムによって、利用者に直接触れてデータ収集をせずに済むようになり、データが自動で収集されるためリアルタイムで体調の変化を観察できるようにもなります。
介護施設に見守りロボットが導入されることで、より安全で適切な対応が可能になり、介護施設の課題も改善されるでしょう。